経済政策とエコノミスト

波乱の時代(上)

波乱の時代(上)

『波乱の時代』を読んでいます。
まだ上巻の半分くらいだけど、
少しずつ読み進めます。


これは先代のFRB議長、アラングリーンスパン
半生を綴った自伝でありまして、
アメリカ経済史も一緒に勉強できます。


フォード政権下で経済諮問委員会委員長になった
グリーンスパンですが、その後のカーター政権でも
そうなんだけど、当時はいかにインフレという龍を
退治するのに苦労したかがよくわかりますね。
現代ではインフレ率かなり落ち着いてますけど
なんでなんでしょうね。
これこそ経済政策の成果なんでしょうか。


それから、経済の動向なんて
いろんな要因が絡みあってその時々の
政権担当者にはいかんともしがたい
部分があるのに、それが選挙の勝敗に
大きく影響してしまうアメリカの政治は
政権担当者にしてみれば大変ですね。


グリーンスパンはフォード政権下で
景気が後退しているのを
「今は小休止しているだけで長期的には景気は回復する」
と演説をしますが、それは歴史的には正解だったのに
その「小休止」は「経済失政」を良く表現したに
すぎないと叩かれてフォードはカーターに敗れています。
それくらい経済の動向に敏感でなくてはならない。
それで日本よりもアメリカの方が
エコノミストが育つ土壌がしっかり
しているのでしょうね。


それから、株の世界では大統領選挙の周期に
合わせるように株価も変動するという
アノマリーが存在するようですが、
それも一理あるような気がします。