華麗なる一族
- 作者: 山崎豊子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1980/05/25
- メディア: 文庫
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山崎豊子さんの小説は本当におもしろい!
これもグイグイ読める。
主人公の万俵鉄平(キムタク)の一家は日本の財界を
代表するような財閥なので、何とか自分達に都合のいいように
事が進むように政略結婚とかいろいろやってて
その中の人間ドラマが本当にドロドロしてておもしろいです。
(ドロドロしてるからおもろいってわけではないけど)
読んでで思うのが時代が変わったなぁ…ってことです。
例えば万俵家の長女は大蔵省事務次官最有力候補の家に
嫁いでいるのですが、そのために父親の万俵大介が
閨閥を築くために2年もかけて大蔵を口説き落としているんです。
でも現代ではどうかっていうと、ドラマ「anego」では
主人公の篠原涼子演じるキャリアウーマンとお見合いしたのは
どこの省庁だったか忘れたけど官僚でした。
昔だったら家柄なんかどうでもいいから大蔵にさえ
入れば政治家の娘だの実業家の娘だの
引く手あまただったのが、現代では普通の
会社員と結婚する時代なんです。
それに『華麗なる一族』の本文にも
「大蔵省の職員でいい女がいてもその女と
結婚する者はいない」って書いてあるけど
今では大学生のバイト嬢と結婚するキャリア官僚は
たくさんいますもんね。
誤解のないように付け加えておきますが、
僕が言いたいのはどっちがいいなんて話ではなくて、
「時代が変わった」ってことです。