アメリカの経済学のレベル
アメリカの経済学研究のレベルは世界の他のどの国よりも優れている。ノーベル経済学賞受賞者の約8割がアメリカ人であることからもそれは明らかであるし、留学していてつくづく思うのは大学で教鞭をとる教員の質が日本の大学とは比較にならないこと。
まず、カリフォルニアという一つの州だけを見ても、東大や京大、一橋などの日本のトップスクールと同等あるいはより優れた研究者を要している大学が
Stanford
UCS
UC Berkeley
UCLA
UC San Diego
と少なく見積もっても5校も存在する。カリフォルニア州の大きさを勘案してもすごいことだ。日本だったら東大で教鞭をとっていても何らおかしくないような優秀な研究者が地方の州立大学の教授に甘んじているのだから、そのレベルの違いは圧倒的だ。層の違いはアカデミアにとどまらない。アメリカの連邦準備銀行は地方都市に支店を持っていてそれぞれの支店で100人規模でエコノミストを抱えているが、日銀の地方支店が100人もエコノミストを抱えている状況は日本では全く想像できない。これらの議論は日本のみならずアメリカ以外の他の国にも当てはまるが、主流がいわゆる「アメリカ経済学」だからとはいえ、アメリカの経済学の分野での傑出した業績は目を見張るばかりだ。
2008年の10月4日から実に5年の時を経て日記を更新します。
今読み返すと5年前の自分がよく悩んでいることがよく伝わってきます。
将来に対して漠然とした不安を抱いたことはよく覚えていますが、今改めて日記を読み返すとさすがに恥ずかしいです。
私は今アメリカのある大学の経済学博士課程で経済学を勉強します。5年前はなんとなくアメリカの大学院で勉強したいなとは思っていたものの、留学して研究者を目指して勉強する自分を想像することはできませんでした。
日本の大学院で3年半勉強し、2012年の9月に現在籍を置いている大学院博士課程に進学し、無事一年目のコースワークを乗り越えて現在自分の専門分野の勉強をしています。本格的に論文を執筆するのは来年以降になります。引き続き悩みながら立派な研究者を目指して頑張りたいと思います。
因みに、日記を更新するきっかけになったのは、授業でフェルドシュタイン=ホリオカ仮説について少し触れたので「何だったかな?」と思ってググったらこのブログがヒットして自分の書き込みに教えてもらったからです。
5年前の自分に教えてもらう今の自分って。。。
もちろん、知識量は5年で圧倒的に増えているわけですが、忘れていることもありますよね。
春休みはエコノメの基礎を
大学院のコースワークでやるエコノメはすべて行列で計算をするという話を聞きました。
僕はと言えば、シグマ記号のエコノメすらよくわかっていない状況。。。
ということで、手始めに楽に最後まで読破できそうなエコノメの教科書ということで
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なんとか最後までやり終えました。。。
そして、次に取り組んだのが、先ほどの森棟のワンレベル上、と個人的に思っていた
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いま、上の山本先生の本を読んでいるところですが、
なんと、森棟よりもレベルが下だったということが読んでいてわかりました。
こっちを先に読めばよかった。
しかし、なんとかエコノメの入り口に到着できたようでよかったです。
読む読む本読む。
- 作者: 浅田次郎
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清朝が列強に分割され、崩壊していく中で、西太后の寵愛を受ける保守派の春児と、日本の明治維新にならって立憲君主制を樹立しようとする革新派の文秀が対立しなければならないという酷い話です。
この内部対立はは戊戌の政変といって、1898年には光緒帝の詔勅が発せられて皇帝のバックアップがつくことになるんですが、結局は100日たらずで失敗してしまいます。世界史の教科書ではたった2行程度の出来事に、これだけの人間ドラマがあると思うと歴史の奥深さを感じてしまいます。世界史を選択しておけばよかった。
どこまで史実に忠実なのかはわかりませんが、李鴻章が殊更偉大に、聡明に描かれています。香港をイギリスに渡すときに、「割譲」では皇帝に顔向けできないので、形式上「租借」にしなければならい。では何年間の租借になるのか。そこで李鴻章が提案したのが「九十九ヵ年」。今生きている人にとっては99年後なんて自分は間違いなく死んでいるからどうでもいい。しかし、99年後は必ず訪れる。現に1997年に香港は中国に返還されています。その99年後を知る者としては非常に興味深い場面でした。
「天に逆らう者は必ず滅ぶという。時に従って変ずる者は必ず勝つという。」3巻pp.338
「見ろよ、小李子。こいつは男を捨ててきたはずなのに、人間の誇りってやつをちゃんと持っていやがる。」3巻pp.371
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戦前に小豆島に赴任した「おなご先生」が12人の1年生を受け持ち、いろんな思い出をつくるも、戦争によって12人のうち半分の子供を失ってしまい...という話。
解説を読んでこれがプロレタリア文学だったことに気付く。反戦小説という解釈もできる。
自分も田舎育ちなので、馴染みやすいエピソードが多くて懐かしかった。
book review
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この種の話はだいたい、「過去は変えられない、変えちゃいけない」ってことを主題の1つにするんですけど、この話もその例に漏れず、やっぱり過去は変えてはいけないんだ、というのを最後に言おうとしているんだと思います。
辛いことはたくさんあるけど、現状がベストなんだと思って生きていきたいと思います。
真次の上司、岡田さんの言葉が身にしみます。
「俺がおまじないしてやる。忘れろ、忘れろ、忘れろ―――苦しみは片っぱしから忘れていかないと、人間は生きちゃいけない。ぜんぶ忘れれば、希望が残る。忘れろ、忘れろ。」
その通りだと思います。
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1編目の『偶然の旅人』は自分にもこんな出会いがあればいいなぁと思いながら読みました。でもゲイの部分は夢に出てきてしまいました。あまり気持ちのいい夢ではありませんでした。
『どこであれそれが…』は、空想科学チックでいいです。こういう神隠し的な話は好きです。
『品川猿』も、名前を奪われてしまうってストーリーはどこか古典的でよくある話なんですけど、しゃべる猿が出てきたりと、あり得なっぷりが村上さん風でした。
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悠木に突きつけられる数々の選択。それに苦渋の決断を下しながらも結局上から認められなかったり、下の連中にも見放され、家族ともうまくいかず・・・。なんだか人生の縮図に見えてきます。
そして、新聞が事実を「客観的に」報道しているのではなく、記者の思想や、政治的な配慮などもあって記事が書かれているということがよくわかりました。福田赳夫と中曽根康弘のどちらを持ち上げるかでデスクが非常に敏感になっている話はとても興味深かったです。
・「匿名の闇の中から矢を放とうとしているのではない。引き受ける気なのだ。この投稿が新聞に載り、想像しうる反響と反発のすべてを」pp.414
・「俺は『新聞』を作りたいんだ。『新聞紙』をつくるのはもう真っ平だ。忙しさに紛れて見えないだけだ。北関はもう死に掛けている。上の連中の玩具にされて腐りかけているんだ。この投稿を握りつぶしたら、お前ら一生、『新聞紙』を作り続けることになるぞ。」pp.419
将来が不安です。
未曾有の不況(?)のようです。
新聞やニュースでは「雇用削減」、「コスト削減」の見出しのオンパレード。
「史上初の赤字転落」、「下方修正」など経済は暗いニュースばかり。
まだ学生の自分としては将来が不安になります。
またバブル崩壊後のように不況が長引くのでしょうか。
そんなときに羨ましく思えるのが、
『Always三丁目の夕日』
『地下鉄に乗って』浅田次郎
などの映画で描写される高度成長の時代。
今は貧しくても、未来は明るいと思える時代は、
豊かでも将来に不安を抱えなければならない時代よりも
幸福だと思います。
とはいえ、そんなこと言っても始まらない。
今は鋭気を養う時間だと思って精進します。